DeepL は分詞構文が読めない!? 機械翻訳を使うときにも文法学習が役に立つ!!

 先日、いつも髪を切ってもらっているお店に行くと、受付のところでなにやらお客さんと、私の担当の人が話し込んでいます。英語が聞こえてきたので、耳をすますと、コミュニケーションがうまくいっていないようでした。そこで、間に入って用を聞いたのですが、あまり複雑なことではなかったので、 簡単に済んだのでした。髪を切ってもらっている間に話をしたのですが、最近外国からの旅行客が増えているらしく、英語ができるスタッフがいないと困ってしまうようです。翻訳アプリも使ってみても、いまいちめんどうみたいですね。

 さて、表題の"DeepL"ですが、使ってみると大変便利です。数年前の翻訳機は、試しに使ってみても、全然役に立たないレベルでしたので、ここまで進化するとは想像できませんでした。もう、英語学習に役立つツールの一つだと言っていいと思います。

 そこで、面白い現象に出会いましたので紹介します。次の英文は、英検1級の過去問からの抜粋です。

 Later, when asked about their own personality again, the subjects responded in a manner that suggested they had subconsciously shifted perception of their own personality closer to that of their friend’s, highlighting how even ordinary people’s brains experience a degree of instability when processing identity.

そのまま"DeepL"に翻訳してもらうと、「その後、再び自分の性格について質問すると、被験者は無意識のうちに自分の性格を友人の性格に近づけていたことを示唆するような回答をしました。」

 なんと、”, highlighting" 以下を訳してくれません。ご存じ、日本人学習者の苦手な「分詞構文」ですが、AIも嫌いなんですね。こういう時には、学校で習った文法が役立ちます。今回は、文章をいったん終わらせて、主語を前文の内容を指す"It"に置き換えて、さらに"ing"を主節の時制に合わせ"highlighted"にし、次のようにしました。

Later, when asked about their own personality again, the subjects responded in a manner that suggested they had subconsciously shifted perception of their own personality closer to that of their friend’s. It highlighted how even ordinary people’s brains experience a degree of instability when processing identity.

その瞬間に、「その後、再び自分の性格について質問したところ、被験者は無意識のうちに自分の性格を友人の性格に近づけていたことを示唆する回答をしました。これは、普通の人でもアイデンティティを処理する際に、脳がある程度の不安定さを経験することを浮き彫りにした。」最後まで翻訳してくれました。AIがここまで発達しても、伝統的な悪評高い学校文法がまだまだ役に立つんだという経験でした。

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