意味上の主語 to不定詞の場合 

英語は主語と動詞が大事だと言われることがあります。しかし、動詞は動詞でも準動詞(不定詞、動名詞、分詞)は主語をとれません。だからこそ準動詞と呼ばれるのです。しかし、主語を明示しなければ意味がわからない場合があります。

例えば、

①It takes several years to pick up the skill.

という文では、不定詞 "to pick up"の動作主がだれかわかりません。

仮に①の文が「子供がそのスキルを習得するためには数年かかる。」 と、"to pick up"の主語を付け加えたいときには、前置詞"for"の力を借りて、

②It takes several years for young children to learn the skill. ー--「<子供たちが>そのスキルを習得するためには数年かかる。」といった風に、to+動詞原形の直前に置きます。

次の③と④の例はさらに主語の存在が重要になります。

③I'm waiting to come home. ー-- 不定詞の意味上の主語が明示されないときには、主節の主語と一致するので、「私は、(私が)家に帰るのを待っている」といった意味になるでしょうか。ちょっとどういう状況にいるのか思い浮かびませんね。実は、次の④の英文から"for+主語”を抜いてみたのです。

④I'm waiting for my sister to come home. 「わたしは<妹が>家に帰るのを待っている。」

こうすると、はっきりとこの文で私がおかれている状況がわかります。

「It -- for ~ to 動詞原形」を一つの構文として暗記するよりも、それぞれの単語が持つ意味を丁寧に読む方が英語を正確に理解するには大切です。

意味上の主語は、分詞構文、動名詞の場合でも重要な役割を果たします。また受講生とのセッションででてきたらこちらで紹介したいと思います。本日は、ルミナス英和辞典のweb版(無料)から④の例文をお借りしました。是非ご活用ください!特に高校生の大学受験対策におすすめです。https://www.kenkyusha.co.jp/modules/08_luminous/index.php?content_id=1

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